【政治とは何か?】3分で分かる政治初心者入門#01

里 優裕(Ysuke Sato)
Sales Technology Lab
14 min readDec 15, 2016

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Politcs:政治と聞いてどんなことを思い浮かべるでしょうか?難しい、面倒くさい、関係ない、選挙に行っても自分の一票で何も変わらない、構造がよくわからない、時間がない、仕事が忙しい。などなど様々な意見が出てきそうです。

果たして政治は私たちにとって遠い存在のモノなのでしょうか?私も上のような理由で「政治」に対して、全く理解しようという努力もしてきませんでした。そんなあたなに最低限知っておきたいという初心者のために、政治とは何かを3分で解説していきます。

政治と言っても一言では言い表せないので、数回に分けて説明していきます。今回は政治の本の中から面白く分かりやすく説明がなされていた東京都都議会議員のおときた駿の書籍「ギャル男でもわかる政治の話」からご紹介していきます。

【政治の問題】<第1問>私たちの社会では、民主党にものごとを決めるためにあるルールが使われることがあります。国会や裁判所でも使われているそのルールとは、何でしょうか?解答:多数決<第2問>国会議員の仕事は、なにを作ることですか?解答:法律<第3問>現在の総理大臣が属する政党は、何党ですか?解答:自民党出典[ギャル男でもわかる政治の話]

政治とは:

簡単に言うと漫画ワンピースに出てくるモンキー・D・ルフィ率いる麦わらの海賊団その他の海賊団、海軍、王下七武海、四皇などが話し合って何かを決めること。何かを決めることとはどういことでしょうか?

普段、私たちも日常でそれを行っています。それは会社で決めたルールや、友達との飲み会の日程、恋人のデートの時間や場所を話し合って決めた「約束事」です。このある一定の事において、「何かをする際に話し合って決める」これが「政治」です。

“「みんなで話し合ってルールを決めること。」学校や仕事ルールでも、話し合いという方式で決めるなら、それはすべて政治になる。逆に「政治のない世界」とは、話し合いをしないと暴力に支配された世界になってしまう。政治がない世界では、力の優劣で物事が決まってします。弱い者は強い者に従うしかない世界になってしまう。このような世界にさせないためにあるのが一人一人の権利「選挙権」。選挙は誰かを選ぶだけじゃなくて、誰かを選ばないことでもある。政治は他の誰かに依頼して、僕らの代わりに話し合いをしてもらう。どの政治家に力を分け与えるかは、選挙で決める。”出典[ギャル男でもわかる政治の話]

政治屋は次の選挙を考え、

政治家は次の時代のことを考える。

by James F. Clarke(1810–1888)

政治家の仕事とは?

Occupation:私が以前に思っていたイメージは、国民の税金で生活している人、役所で座ってひたすら事務処理をしている、市町村のイベント企画や挨拶まわり準備をするなどでした。

いったい政治家は何をしているのでしょうか?政治家は国民の安心・安全に暮らせる街をつくり、そのために法律を作っています。実はその法律は毎日作らているというのはあまり知られていません。

こちらの→国会 議案の一覧 | 衆議院で確認ができます。

出典:第192回国会 議案の一覧
“政治家は法律を決めている。法律を作る人がめちゃくちゃだったら悲惨なことになる。歴史では、ドイツのヒトラー政権がユダヤ人を迫害する法律を作ってしまった悲惨な過去がある。政治家は選挙で自分に投票してくれる人のために政治を行う。今の政治が誰のためのもになってるかって言ったら、票をくれない若者じゃなくて、票をくれるお年寄り。”出典[ギャル男でもわかる政治の話]

政治の大切な役割

Labor:政治のもう一つ大事な役割があります。政治家は国民が安心・安全に生活が出来るように法を作っていくのですが、雇用を生み出す施策や法改正なども国会で行っています。

例えば箱物行政といって野球選手やサッカー選手などのスポーツ選手が利用する競技場やプール、国民が訪れる美術館や博物館・劇場・庁舎・学校・公民館・博物館・運動施設などの公共施設建物のことを指します。

この箱物を作るために雇用を生み出す施策や法改正をしていくということもひとつ政治家の役目になります。

“「再分配」。要は予算の使い道を決めること。国民から集めた税金を、どこにどう使うかを決めて、もう一度社会のために還元していく。政治家はしばしば選挙で自分に投票をしてくれる人のために行動をしてしまう傾向にある。そして日本で圧倒的に投票率が高いのは、ずばり高齢者層。集められた予算が、高齢者のために優先的に使われるようになってしまいがいち。結果、今の日本では「裕福な高齢者層」と、「貧しい若者たち」という構図が生まれつつあって、これは世代間格差と言われる大きな問題になっている。”出典[ギャル男でもわかる政治の話]

日本の選挙における投票率

Imbalance:日本の投票率は少し改善したもののいまだ低い結果となっています。私自身も選挙に行っても書き方がわからなかったりした経験があるので、分かりにくいというのも理由にあると感じています。

“国政選挙の年代別投票率は、平成26年12月に行われた第47回衆議院議員総選挙では、20歳代が32.58%、30歳代が42.09%となっています。平成28年7月に行われた第24回参議院議員通常選挙は、選挙権年齢が18歳以上へ引き下げられてから初めて実施された国政選挙であり、10歳代が46.78%、20歳代が35.60%、30歳代が44.24%となっています。10歳代のうち、特に18歳の投票率は51.28%と、20歳代及び30歳代の投票率に比べ高い水準となっており、主権者教育等による一定の効果が出たものと考えられます。
しかしながら、若年層全体としては、投票率はいずれの選挙でも他の年代と比べて、低い水準にとどまっています。”
出典:[総務省|国政選挙の年代別投票率の推移について]
出典:衆議院議員総選挙における年代別投票率の推移

「多数決」と民主主義の基本

Tactics:アイドルグループに見る民主主義について、日本国内にはAKB47、ジャニーズ、モーニング娘など様々なアイドルが存在します。今回はそのアイドルで見る「多数決」と「民主主義」について、議員のおときた駿氏の本より引用します。

“先日SMAPの解散報道でニュースが流れた。メンバー5人のうちの4人は独立に賛成、1人は迷っていたらしいんだけど、事務所のトップが「独立は許さん」と言ってその話は流れ、4人は謝罪会見を行うことになった。これが多数決で決まったかどうか?答えは否で、上層部の意向でグループの「独立したい」という意見が反映されなかったわけだ。こういうことが起きないようにするのが民主主義。民主主義というのは、ひとりひとりの意見を尊重して、平等に決断する自由を与えること。民主主義には、「少数の立場も尊重する」という原則もある。一度決めたことでも、またあとで変わるかもしれないというポイントも含んでいる。選挙は以前の民主主義の決定を見直すためにもある。”出典[ギャル男でもわかる政治の話]

世襲とは:

Immature:最近では「世襲資本主義」という言葉も存在します。著者トマ・ピケティ氏の「21世紀の資本論」にて公表されました。世襲とは簡単に言うと、権力のある者が自分の子孫に受け継ぐこと。北朝鮮の国で見るとまさに世襲国家と言えます。

出典:21世紀の資本主義はどこへ ~トマ・ピケティに問う~
“有名な政治家の子供が、親の力で選挙に勝てたり、重要な役職につくことができたりするように、権力者は自分の子供を後継者にしたがるものなんだ。”出典[ギャル男でもわかる政治の話]

世襲について面白い「世襲職業」が書かれていました。その職業とは「医者」だと述べています。また私個人的には一代で築き上げた会社も、その後継者に自分の息子や娘に受け継ぐのも世襲だと思っています。

“世襲率の高い職業は医者。医学部の学生の親の過半数は医者だそうです。医学部の授業料は高いです。私立大学の医学部の6年間の授業料は5000万円を超えるそうです。高給取りの医者の家庭なら、高額の教育費負担にも耐えられます。しかし、普通のサラリーマン家庭の子どもは、経済的理由からなかなか医学部に進学できません。そこまでして子どもに医者を継がせる背景としては、医師の平均所得の高さがあげられます。もちろん「人の命を救いたい」という思いから医者を継がせたいと考える人も一定数いるでしょうが、社会的ステータスや所得という要素を抜きにしては、医者の世襲率の高さを説明できません。”出典:[世襲格差と政治]

ポピュリズム(大衆迎合主義)という罠

Candidate:まさに大衆という沢山の人ということなのですが、多数決で得られた多くの意見は、時に間違った判断を起こすことも歴史を見て明らかです。

例えば、ドイツのヒトラー政権や第2次世界大戦もポピュリズムで陥った大きな罠だったのはないでしょうか?

情報に人がコントロールされたということも言い換えられますが、直近ではアメリカ大統領選挙でヒラリー・クリントンがトランプに勝つと思っていた人も少なくはなかったはずです。

またそのように仕向けたマスコミやメディアの戦略もあったと私は見ていますが、太平洋戦争(日本側では大東亜戦争と呼びます)に進んだ日本は歴史ではそれを証明しています。

“政治家や国民が目先の欲に囚われて間違った判断をしてまう状態のこと。病院や交通機関がタダで利用できれば嬉しいし、税金は安いほうが良い。目先の欲ばかりに行動してしまうと、やがて国が財政は破綻して、治安は悪化し、街は荒廃の一途をたどっていく。政治家には目先の利益を求めがちな大衆を抑制する理性が求められる。”出典[ギャル男でもわかる政治の話]

憲法とは

日本国憲法とは、日本国内における法律の上にあるもの。憲法があり、それに基づいて法律ができる。下記の図からも分かるように順番にしてみると一番上にくるものが、

1:日本国憲法
2:国会
3:政治家
4:法律
5:会社
6:国民

という順序になっています。本当はもっと細かく「条例」「規則」「要領」などあるのですが、ここでは割愛します。

出典[ギャル男でもわかる政治の話]
“政治家は憲法の許す範囲でしか法律を作れない。憲法は、私たち国民ではなく、政治家たちが守らなくてはいけない。<ジャンプの三原則>「努力」・「友情」・「勝利」
<憲法の三原則>「国民主権」・「平和主義」・「基本的人権の尊重」
漫画の作者を政治家に例えると、本来はなんでも描ける。作者は自由にルールを作るけど、だからと言って何でもやっていいわけじゃない。ジャンプに掲載するには上の三原則に沿った項目で描かなければいけない。今の憲法は終戦直後、日本が戦争に負けて、戦争に勝ったアメリカが提案したものをもとに作りなおしている。これはおよそ70年くらい前に作成された。今の憲法は古いとも言われており憲法も時代にあった憲法にアップデートをしなきゃけいない。”出典[ギャル男でもわかる政治の話]

もし政治家が憲法をやぶるとどうなるのか?

Sanction:政治家が憲法をやぶった場合、司法でもある裁判所が「それは憲法違反です」と異議を唱えることができます。

“違憲立法審査権というものがある、裁判所がストップをかけられるようになっている。これを三権分立といて、
「司法=裁判所」
「立法=国会」
「行政=内閣」
がそれぞれを監視するシステムになっている。
ワンピースでいう四皇と王下七武海と海軍の関係みたいなもの。王下七武海が暴走すると、海軍が止めるにくるみたいなイメージ。3つのバランスで成り立っている。政治家が憲法を無視した法律を作ろうものなら、最高裁判所が違憲判決を出して、その法律を無効にしてしまえる。行政のトップは内閣総理大臣。国会がおかしな動きをすれば、総理大臣の権限で衆議院を解散させることができる。一方で国会は、その内閣総理大臣を選んだり、不信任案を提出できる権利を持つことで行政に対抗している。このように三者三様の役割を持つ三権分立だけど、ワンピースの世界の四皇・王下七武海・海軍のパワーバランスが均等ではないように、現実の三権分立もアンバランスなものになっている。”出典[ギャル男でもわかる政治の話]

三権分立の最強機関はどれ?

“結論からいうと、国会が四皇にあたる最強の機関となる。憲法にも「国会は国権の最高機関」と書かれてある。ではどうしてだろうか?行政の大半を構成する官僚も、司法を支える裁判官も、試験に合格すればなることができる。でも国会議員は、「選挙」で選ばなければなることができないからだ。民主主義のプロセスで「選ばれた」国会こそが、民主主義社会の中で一番最強となる。だけど他の2つの機関も非常に重要な役割を担っている。”出典[ギャル男でもわかる政治の話]

続きは次回の【政治とは何か?】実はワンピースの物語と同じだった#02で紹介します。

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2018年3月27日に「【初心者入門】プログラミングを学んで感じたおすすめプログラミング学習サイト」について書きました。

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